簿記2級は、経理や会計の知識をしっかりと身につけたい人にとって人気の資格です。
ただ、「範囲が広いと聞くけれど、どれくらい勉強時間が必要?」「独学でも合格できるの?」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。
就職や転職で評価されるだけでなく、実務に直結する力が得られるため、多くの社会人や学生が挑戦しています。
しかし独学で勉強を始めても「難しすぎる」「教材が合わない」と挫折してしまう方も少なくありません。
実は私自身も大学時代に簿記2級に挑戦しましたが、不合格で完全に諦めていました。
それでも社会人になってから再挑戦し、勉強方法を工夫した結果、独学で合格できました。
この記事では、簿記2級の試験概要や必要な勉強時間、私の失敗と成功の体験をもとにした勉強法を解説します。
簿記2級とは?取得するメリット

概要│簿記3級との違い
簿記2級は、企業のお金の流れを理解するための知識を学ぶ資格です。
試験範囲は大きく 商業簿記と工業簿記 に分かれています。
- 商業簿記:売上や仕入れなど、会社の取引を記録する内容
- 工業簿記:製品を作る会社で必要となる「原価計算」などの内容
簿記3級との大きな違いは「工業簿記」が加わる点で、ここが初学者にとってハードルの一つです。
ただし、体系的に学べば理解できる内容なので、基礎を固めながら進めることが大切です。
簿記2級の主なメリット
- 経理・事務職の採用条件に「簿記2級以上」と書かれていることが多い
- 金融業界・不動産業界などでも評価されやすい
- 実生活で役立つ会計知識が身につく
- 転職時に「お金の基礎知識がある人材」として差別化できる
私自身、簿記2級を取得して一番良かったのは、転職活動の幅が広がったことです。
簿記2級に必要な勉強時間の目安
一般的に、簿記2級の合格には 300時間程度 が必要と言われています。
| 学習時間の目安 | 必要時間の目安 | 勉強期間の目安 |
|---|---|---|
| 初学者 | 300~400時間 | 3~6ヶ月 |
| 簿記3級取得済 | 200~300時間 | 2~4ヶ月 |
私の場合は、アプリで記録したところ 約480時間 勉強しました。
簿記3級取得から時間が空いており、また最初の100時間は合わない教材を使ってしまったので効率が悪かったですが、後半は集中して勉強できました。
「効率的に学べるかどうか」が勉強時間を左右します。
独学におすすめの教材選び
簿記2級は市販教材が豊富にそろっており、独学でも合格可能です。
ただし、教材の相性が悪いと挫折の原因になります。
- 大学時代 : 書店で適当に選んだ教材 → 難解すぎて挫折
- 社会人再挑戦時:通信講座→難しくて理解できず再び停滞
2級を勉強中の友人がスクールに通っていたこともあり、ある程度お金をかける必要があると思い込んでいましたが、「高い教材=合格できる」ではないことを痛感しました。
成功のきっかけ:ふくしままさゆきさんのYouTube
ある日、YouTubeで誰か解説していないかな〜と軽い気持ちで「簿記2級」を検索しました。
そこで出てきたのが「ふくしままさゆき」さんの動画
3級から2級まで、細かく解説されています。
動画を進めていくうちに、あれ?頑張れそうかもしれない!と思い、毎日1時間程ずつ学んでいきました。
みんなが欲しかった!簿記の教科書・問題集 2級(滝澤ななみ 著)
並行して、市販の問題集・テキストを購入
最終的に使用したのは、定番の「みんなが欲しかった!簿記シリーズ」です。
商業簿記、工業簿記で分かれているので、教科書と問題集で計4冊用意しましょう。
シンプルですが要点がわかりやすく、癖がないのでおすすめです。
教材は必ず「最新版」を選ぶようにしましょう。法改正が反映されていない古い教材は不利になります。
簿記2級の効率的な勉強法
- 動画やテキストを使って1日2時間程度学習
- 問題集は時間をかけすぎず、「すぐ分かるか、そうでないか」を仕分けする感覚で進める
- 学習した単元の問題をすぐに解く
- 間違えた問題には付箋を貼り、復習用にマーク
人は1日で7割以上を忘れると言われています。
付箋をつけた問題は翌日に必ず見直し、記憶を定着させます。
- 直前期は付箋が多い単元を優先
- 苦手分野を克服すると合格点に一気に近づきます
特に大切なのは「忘れる前に復習すること」です。
毎日短時間でも復習することで、知識を定着させられます。
試験形式とネット試験について

簿記2級は、従来の紙試験に加えて ネット試験(CBT方式) でも受験できます。
- 会場は全国のテストセンター
- ほぼ毎日実施
- 落ちても短期間で再受験できる
私はネット試験で挑戦し、1回目は不合格でした。
しかし、その経験で苦手分野を把握でき、3週間の集中学習後に2回目で合格できました。
「すぐ再挑戦できる仕組み」がモチベーション維持に役立ちました。
私の経験:挫折から再チャレンジまで
学生時代に不合格
私は高校で簿記3級を取得し、大学時代に2級へ挑戦しました。
しかし、難易度の高さに圧倒され、試験本番ではほとんど解けずに不合格。
挫折したまま社会人になりました。
社会人で再挑戦した理由
社会人になって数年後、精神的な理由での休職期間があり、少し体調が回復してから「今こそ資格に挑戦するチャンス」と考えました。
転職を迷っていたこともあり、事務職に有利な簿記2級をもう一度学び直すことを決意しました。
最初は不安でしたが、教材を工夫して「理解できる楽しさ」を味わえるようになり、勉強が続けられるようになりました。
大学時代の不合格の経験があったからこそ、自分に合う勉強法や教材の大切さを実感できました。

まとめ|簿記2級は独学でも合格できる!
- 簿記2級は独学でも十分に合格可能
- 勉強時間の目安は300時間
- 教材は「自分に合うもの」を選ぶのが最重要
- ネット試験を活用すると効率的に合格を狙える
簿記2級は決して簡単な資格ではありませんが、正しい方法で続ければ必ず合格に近づけます。
一度挫折した方も、私のように再挑戦で合格できる可能性は十分ありますよ。





コメント